番外編 中国珠海市で半日遊ぼう

初めてでもかんたん珠海(中国)ガイド

(2010-5-6 最終更新)

もしあなたがマカオ滞在中に、ほんの半日でも冒険できる勇気と時間があるのなら、珠海(中国)へのショートトリップはいかがでしょうか?

マカオの高台に上がると、川の向こうに開発の進んだ地域が見えることでしょう。その中国側の都市が珠海市です。

『珠海に何があるの?』って?

マカオとは異なる『中国大陸と中国人』『物価の安さ』が有るんです!

広東語の表記が簡体字になったり、車が右側を走っていたり、街の雰囲気や路地の雰囲気などマカオとは異なる中国本土。

例えばマッサージは1時間みっちり受けて500円!!とか、街角でお腹一杯食事をして1人300円!!とか現地の本格中華も飲茶も、ホテルも、マッサージも、買い物も・・・マカオの3分の1から2分の1くらいの感覚で楽しめるのです。

珠海市は経済特区で、多くの外国企業の工場などがあることから、街が(他の中国各地と比べ)綺麗で、洗練されています。他の中国各地に比べれば物価は高めで、観光的目線ではあまり見るものもないのですが、その分、マカオから気軽に行けるお手ごろな場所だと言えるでしょう。

中国は怖いとか汚いと思っているかたも安心できる環境で、夜だけ注意すれば怖い雰囲気は有りません。

日本人の短期旅行者はビザなしで入国できます。気候はマカオと同じ。マカオ旅行中に半日時間が取れれば、そんな場所に歩いて行けるのです!

 

両替についての注意事項

通貨は人民元です。

人民元は珠海へ行く前にマカオのカジノで両替するか、拱北地下街へ降りてすぐ、エスカレーター前の両替店でもすると良いでしょう。レートは店ごとに差があるし、日本円からのレートは良くありません。初めての人や交渉の苦手な人、日本円からの両替ならカジノの方が安心です。

買い物をするのでなければ5000円もあれば十分ですが、余っても人民元は澳門で使えますのでもしもの事を考えて多めにしておくと良いと思います。ローカル店では香港ドルは使えても日本円は使えません。また、日本で発行したクレジットカードでのキャッシングはできないことがあるようです。

 

いざ珠海へ入国!

珠海へは徒歩、もしくは船で行くことができますが、まずは一般的な徒歩での入国をご案内します。

国境へ向かう方法として最もお安く手頃なのはバスです。マカオ側の国境を【關閘】といい、ここを終点とするバスは本数も多いため、見つけるのは簡単です。ホテルやカジノからもバスが出ていることが多いのでタクシーよりもバスがオススメ。

最後まで乗っていてもいいので気楽ですね。

バスは關閘の地下駐車場に到着しますので、エスカレーターかエレベーターで地上に上がってください。

 

コンベンションセンターのような立派な建物が見えたら、後は人の流れに乗って歩くだけで出入国審査のゲートまで着くはずです。 外国人の窓口は少ないですから早めに並びましょう。すいているときは5分で通過できますが、混んでいる時はここで30分以上かかることがあります。無事に通過したらそのまま奥へ、ここは一方通行ですから迷うことはありません。

いよいよ珠海市に入ります。通路を流れに乗って歩くこと5分。免税店の横を通って珠海側の『拱北口岸』の建物へ入ります。(帰りはここの名前をメモしてタクシーに渡せばつれてきてもらえます。)

ここで入国審査を受けたらいよいよ出口です。ここでも混んでいるときは時間がかかります。

建物内に数カ所、出入国のカードがおいてあるカウンターがありますが、待たされることを想定して並びながら書きましょう。(ボールペンを忘れないように!)

出口周辺は出迎えの人や怪しい客引きでごった返しています。 そしてその人ごみの向こうには広い地下ショッピング街が!!

 

さあ、珠海を楽しもう!

さあ、マーケットを見学しましょう。

ここは食べ物、雑貨、衣料品、電化製品などなど色んなものが売っている便利なマーケットで、両替店も沢山あります。英語が通じるお店が多いのでつい買い物したくなるんですが、到着直後の買い物はやめたほうがいいと思います。

外のお店の方が安いし、実際の通貨感覚を知らないと損をしてしまいますからね。

どうせ帰りによるんですから、一旦値段を聞いた後『じゃあ明日』と手を振って帰ればいいのです。

そんな交渉から底値が見えてくるものです。

決して推奨はしませんが、ここには有名ブランドのバッタ品を売るお店が沢山あります。同じものが香港の女人街の3分の2、物によっては3分の1で購入できます。定期的に摘発されているようですが、無くなりませんねぇ。もう一度言いますが偽物ですからね。買ってはいけませんよ 8-)

ショッピングセンターの中には沢山の軽食店がありますので、お腹がすいていたら試しに何処かのお店に入ってみるのもいいでしょう。中国で絶大な人気を誇る味千ラーメンや、ブルースリーのレストランなんかも入っています。

 

大きな地図で見る

街歩きを楽しめる通りは拱北口岸を背に正面の大通りより一本右手にある『蓮華路』です。(事前に地図を見て街の形を頭に入れておくといいと思います)

この路を北上すると『歩行街』と呼ばれるエリアに入ります。昼も夜も賑やかな場所です。昼間なら脇道にそれても大丈夫ですからどんどん歩き回ってください。中国的な市場や路地も沢山あり、結構楽しめます。(スリに注意)

どれでも2元の小物屋さんとか、衣料品も激安ですから女性も楽しめる場所です。

 

 

珠海にいて、ああ中国だなぁと思うアイテムの一つがこの電動バイク。

 

 

 

珠海では2008年頃からエンジン付き小型バイクはほとんど見かけません。代わりに目に付くのが電気バイクで、街中のいたるところで見ることができます。

 

『中国の電気自動車産業が突然現れた』ような印象の日本人も多いでしょうが、正しい情報を知らないと実態が見えなくなる典型的な例で、この分野のように日本が遅れている事実を知ることができるのも旅の醍醐味かもしれませんね。(まあ、小さなモンですが・・・)

 

街を走るトラックなどが黒鉛を上げていることもあまり無く、乗用車は中国産電動自動車やマツダやホンダが多いこの街は、マカオの中心街より空気が綺麗です。

 

生活感のある場所に紛れ込むのは楽しいですね。

 

 

マッサージを満喫する

 

街歩きで疲れてきたら、マッサージがオススメです。

 

『保健』とか、『按摩』の文字が見えたらマッサージ店である可能性が高いのですが、ここは手堅く有名店へ行きましょう。

 

私のオススメは見た目に楽しい宮廷足底保健中心『知足楽』 ここは古い建物やスタッフの衣装など演出が効いている素敵なお店で、旅行者には最適です。

 

詳しくはお店紹介へ→ 『知足楽)』

 

 

もう一店オススメするとしたら、珠海に数店舗支店を持つ『益健休閑保健中心』こちらはローカルに人気の優良店で、受付もしっかりしていますし技術者も多く、シャワーやサウナも利用できます。

 

詳しくはお店紹介へ→『益健休閑保健中心』

 

どちらのお店も女性だけでも安心して利用できますよ。

 

マカオのローカル店とは比べ物にならないくらい、上手な人が多いと思いますが、どうしても技術者によって差があります。痛かったり弱かったら相手にちゃんと伝えましょう。

 

漢字で書けばそのまま伝わります。痛い→痛(トン) 痛くない→唔痛(ン トン) 交代→代替(ドイ タン)って感じ。

 

技術者の交代は開始後早めに言わないと応じてもらえません。

 

中華料理を楽しむ

 

地下街や歩行街に簡単なお店や屋台がたくさんありますし、上で紹介した益健の周辺も市場の買い物客目当ての蒸し物のお店などがたくさんあり、いくらでもローカルB級グルメが楽しめます。

 

 

 

ただ、折角珠海に来たのだから街中の屋台だけでなくちゃんとしたお店で豪華な食事も楽しんで欲しいところです。

 

マカオの中華料理店は有名店のシェフをヘッドハントすることも多いことから非常にレベルが高いと言われていますが、いかんせん高級店は日本と変わらない金額になってしまうのがネックですよね?でも珠海なら安心です。

 

広東料理はもちろんですが四川や湖南など周辺の激辛地方料理なんかも面白いですよ。

 

 

 

どこに行ったらいいか判らなかったら、ホテルのレストランが言葉や会計の問題を考えても間違いないのですが、時間がとれるならちょっと目先を変えて、食材選びのお買い物から楽しんでみるのはいかがでしょうか?

 

湾仔の海鮮街へ行けば、市場にある食材を自分で選んで、購入した生きた食材を調理してもらうことができます。

 

広東、湖南、四川、上海料理など料理店もずらっと並んでいる中から選べばいいので簡単ですよ。

 

詳しくはお店紹介→ 『湾仔海鮮街』

 

時間が早ければ湾仔口岸からフェリーで帰国すると良いでしょう。

 

船で出入国する。

 

珠海市湾仔とマカオ内湾客運碼頭

 

珠海への出入国は船でも簡単にできます。船の出入国は運行時間が限られているため朝晩は利用できないので注意が必要ですが、イベントとしての面白さや、空いているため出入国の待ち時間がほとんど無いなど、旅行者には嬉しい存在です。

 

帰りのフェリーが無くなったら陸路で戻ればいいのですから行きだけでもこちらから入ってみるとか、海鮮街でお昼を食べて船で戻るなど、行程に組み合わせて使ってみましょう。

 

珠海側は湾仔口岸、マカオ側は内港客運碼頭です。内港客運碼頭はPont16のすぐ近くで、前の道を南へ2-300mくらい行くと看板が出ています。

 

 

流れは飛行機や香港からのフェリーと同じです。

 

ますはチケット購入→審査→搭船→下船→審査→入国

 

違うのは、凄く狭くて、乗船時間もほんの数分で、審査も簡単で、料金も安い。というお手軽さですね。

 

乗船料:10元/人 (2010-06現在のデータです。運行時間は変更もあるのでご注意ください。)

 

運行時間 8:00から16:30

 

時刻表 http://www.ytmacau.com/index.php

 

 

 

注意すべき事柄

 

珠海はマカオではなく中国ですから、しっかりと気分を切り替える事が重要です。

 

盗難、強盗に注意。夜暗い道は歩かないように、できるだけタクシーを使いましょう。タクシーはレシートを貰えば安心。

 

英語はほとんど通じません。日本の地方都市レベル以下だと思ってください。会話集と筆談用の紙とペンを準備してゆくと、楽しいと思います。

 

買春行為、偽ブランド品の売買は違法です。トラブルに巻き込まれないように。

 

もうじき24時間になるはずですが今のところ夜12時に国境は閉まります。帰りの時間に気をつけてください。

 

 

雑感

 

日本人にはマカオと珠海を隔てる国境は単なる手続きの場ですが、中国人にとっては今でもとても高い壁です。珠海に住んでいる人でも長く住み続け『珠海市民』になった人しかマカオへの入国はできません。この壁が、澳門と珠海との間に、その距離からは想像もできないような生活、物価、文化の差を産んでいるのです。

 

しかし、そんな中国を体験できるのは後ほんの10年程度かもしれない事を理解すべきだと思います。

 

次に行ったときは別の国のようになっているのが今の中国なのです。

 

『中国は嫌い』とお思いの方も澳門特別行政区とは違う中国本土を是非楽しんでください。日本では中々報道されない生の中国に衝撃を受けるかも知れませんよ。