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第58回マカオグランプリ現地リポート

第58回マカオグランプリ現地リポート


第58回マカオグランプリは予選からの雨や多重クラッシュなど今年も大荒れとなりました。


そんなGPの裏話や日本人選手の様子をマカオからお送りします。




【リポート: k's Game】


1954年に始まり今年で第58回目を迎えたマカオグランプリ。(2011.11.17-20)


今年もF3、WTCCと世界レベルのレースから、マカオGTカップ、ロードスポーツ選手権、香港/マカオツーリングカー選手権などのローカルレースまで玉石混合のイベントプログラムで開催された。


今年のタイトルスポンサーはスタンレー・ホー率いる”SJM”( Sociedade de Jogos de Macau, S.A)。実は現在のところ、マカオでは”カジノ”をキーワードにした広告はご法度になってしまっていて、一番の被害者はなんとマカオのカジノの雄、スタンレー・ホー率いるリスボアグループだ。


なぜ被害者か?と言うと”リスボア”と言うネーミング自体がカジノの代名詞になっていてリスボアと言う名前で広告を出す事が出来なくなってしまっている… この様な状況であるにも関わらず、マカオGPのスポンサーを引き受けたスタンレー・ホーと言う男の度量の大きさ…


当のスタンレー・ホーは細かい事は意にも介さない様子で


『今回はマカオGP全体と、F3/WTCC両イベントの冠スポンサーとなった。我々はマカオ唯一のマカオ生まれ、マカオ育ちの総合娯楽産業の企業として社会還元の理念を追求してきた。SJMはマカオGPの長い期間にわたるパートナーであり、支持者であり、この世界的なイベントを通してマカオの国際的なイメージをUPさせたいと常に考えている。そしてマカオの観光産業を多方面に推進したいと考えている。』


とのステイトメントを発表している。


さらにSJMのステイトメントとしては、


『今年90歳になるスタンレー・ホーもこのイベントの公式スポンサーになれた事を非常に喜んでいる。マカオGPもSJMもマカオの地元の繋がりを大切にし、共にマカオを代表する顔であるから本当のベストパートナーである』


と締めくくっている。(1962年からSJMの前身であるSTDMがサポートしてきたマカオGP。今年はそのSTDM時代にタイムトリップした様な出来事が起こった事は後で述べる。)


しかし他のカジノホテルも負けてはいない。


昨年までライコネン・ロバートソンレーシングだった、ダブリュ・アール・レーシングのメインスポンサーに”Galaxy”が、WTCCにスポット参加する日本でもお馴染みのマカオ地元のドライバー”アンドレ・クート”に”MOCHA”がサポートしている。





主催者である旅遊局/マカオGPコミュニティの正式発表によると4日間で6万5千人の有料入場者を集め、1,000万HKD(約1億円)の収入をもたらした。


たった1億円と思う無かれ。ホテルの宿泊、飲食、フェリー・タクシーなどの公共交通機関、そしてカジノに落とされる金額を計算するとこの数字は計り知れない数字へと膨れ上がる。



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F3グランプリ


レースの方は今年の日本F3のチャンピオンでありながら、出場がなかなか確定しなかった関口雄飛が大活躍。


場内放送でも『SEKIGUCHI』が連呼され世界レベルのドライバーを相手に、明らかにマシンのハンデを抱えた関口が活躍する様は世界中から集まった観客を沸かせ、口煩いジャーナリスト達を黙らせるに十分だった。




全日本2位の安田は練習中のクラッシュが尾を引き、結局グリッドに付かずにレースを終えた。



山内英輝は今年、全日本F3を参戦休止していた戸田レーシングからの参加。


こちらも終盤までエンジンのハンデを感じさせない好走を見せ、シングルフィニッシュ目前。しかしラスト2Lで入ったセーフティーカーラン中に、他車と絡んでクラッシュ→リタイヤ。コース上に泣き崩れる山内の姿が大きくTVに映し出された。



一方のマカオの雄であるTom’s勢は全く精彩を欠くレースだった。



マカオGTレース


マカオ3連勝を掛けて望んだ澤圭太は今年もランボルギーニ・ガヤルドでの参戦。


澤のV3を阻止したいAudiは昨年のマカオF3二連勝したモルタラをぶつけてきた。


好レースを期待したが、決勝では2周目に想像もつかない大アクシデントが発生。レースが長時間中断した。


結局、再開後の澤はモルタラを追いきれず、背後から来るマクラーレンを何とか抑えきって2位表彰台となった。




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さて冒頭に書いた”STDM時代にタイムトリップした様な出来事”


なんとマカオGPを創設し、リスボアホテルを創業した故テディ・イップ氏の息子であるテディ・イップJrがマカオGPに姿を現した。


7歳の時にマカオを離れて以来、久しぶりの訪問だ。


父の創った現代マカオとグランプリを見てどう思ったか。 アイルトン・セナ、ミカ・ハッキネン等の近代F1スターを輩出した伝説のチーム”セオドールレーシング/香港徳利賽車隊”復活の相談をしておりました。



歴史は繰り返される。


伝統を重んじるマカオに、また新しい伝統の1ページが加わりそうな予感のする第58回マカオグランプリでした。



*レポート上部4枚の画像:Macau Grand Prix Committee、その他画像はks-game提供




提供:Sawano Business Planning co.,Ltd.(http://www.ks-game.biz )


モータースポーツを中心としたビジネスメイキング、特にFASC(中国汽車運動連合会/中国中央政府体育省)・AAMC(中国-マカオ汽車会) と太いパイプを持ち、 現在も複数の日本のモータースポーツ団体の海外(中国)代理人を勤める。


中国ビジネスヘッドラインでもコラムを執筆中。


モータースポーツ以外では、マカオの法律事務所のサポート業務として主に日系クライアントに対するサービス業務、日本の各メディアに情報配信、マカオの公的機関の通訳サービスを行っている。