澳門格蘭披治大賽車 マカオグランプリとは
モーターファンはもちろん、マカオファンにもお勧めの一大イベント『マカオグランプリ Macau Grand Prix』はマカオ半島の南部で繰り広げられる公道レースで、その歴史は1954年にさかのぼります。
当初は草レースだったそうですが70年代に本格化、1983年からフォーミュラ3が走り、2005年からは世界ツーリングカー選手権の最終戦となるなど規模も存在感も年々増している世界でも人気のレースです。
2014年 第61回マカオグランプリは2014年11月13日-16日に開催されます。
世界有数の難コース
フェリーターミナル前をメインスタンドに海辺からギア要塞の狭くて蛇行する道を登り、ギアホテル前からリスボアホテル脇へ下ります。そこから一気にホームストレッチを加速して再びメインスタンドへ、一週約6.2kmをF3マシンは最速2分10秒で駆け抜けます。(レースによって右回り左回り有り)
実際に歩いてみると驚きますが、ギア要塞の山道は片側1車線の一般道で、道幅は歩道までコースにしても7mしか無い場所があります。万一クラッシュして塀を乗り越えたら崖下へ真っ逆さまという危険な場所も多く、F1の登竜門といわれるのも納得。
かつてセナやシューマッハ、佐藤琢磨選手がチェッカーフラッグを受けたマカオグランプリから、今年はどんなスターが誕生するのでしょうか?
マカオグランプリ中のマカオはこうなっている
市内の様子
マカオグランプリ中のマカオは混んでいて観光が思うようにできないと思われる方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。
コースは半島南部に限られますし、コース内とコース外は複数の高架や遊歩道でつながり往来可能です。マカオの交通網はこの日のために工夫されているのです。
一般道の一部が封鎖されるのですから当然普段とは異なることもありますが、観光には支障ありませんので安心して下さい。世界遺産の点在する歴史地区ももちろん大丈夫!ギア要塞以外は遠くに音が聞こえるくらいで普段と全く同じ。半島を離れてヴェネチアンやシティーオブドリームズのあるコタイへ行けば『本当に今GPが開催されているのかな?』と思うほどです。
唯一最終日の夜は色んな場所で打ち上げをやっていますのでレストランやバーが貸し切りになっている事があります。ここはちょっと注意が必要ですね。
タクシー・バス
タクシーは日中は普段よりちょっと混んでいるくらい。レースのない夜間はとても混んでいます。
バスは期間中無料のため、日中も夜間も混雑していて、慣れない路線バスは大変かもしれません。また、コースが運行ルートになっているバスはルート変更しますので乗車前に注意して下さい。
その他フェリーターミナル前のバス乗り場は使えないので、立方体カジノと回力周辺にバス乗り場が移動します。
出入国
通常の週末に比べればやはり混雑します。
特に混雑するのは後半の土日で、中でもGP最終日(日曜日)のレース終了後は大混雑が予想されますので、ここは時間や日にちをずらした方が賢明でしょう。
ある程度混んでいることを踏まえて時間に余裕を持つことと、予約出来るチケットは先に購入しておくことをお勧めします。
ホテル・レストラン
ホテルもレストランも予約は早めにしましょう。価格も近くなると高騰します。特にマカオ半島のコースサイドは値段が上がりますのでご注意を。
マカオグランプリの楽しみ方
その1 予習をしよう
知っている選手が走る!日本人が走る!これが最も盛り上がるポイントです。
走るチームやドライバーをチェックして応援するマシンを決めるだけで過ごす時間が全く異なります。
ドライバーの公式エントリー情報は直前まで発表されないことが多いのですが、最近はドライバーやチームがエントリー情報をHPなどで先に発表することが多いので10月くらいから色々探して、当日までブログなどをチェックしているとグッと思い入れが強くなりますよ。
『マカオグランプリ 出場 ○○年』などで検索すると良いと思います
また、WTCCの最終節ですからここにエントリーしている選手は基本的に出場するはずなので公式ページでドライバーをチェックしましょう。 http://www.fiawtcc.com/
マカオに着いてからは、先ずグランプリ博物館を覗いて下さい。
コースの様子や有名選手の過去の業績、実際に走ったF3マシンなど、レースに関する様々な情報が楽しく展示してありモーターファンも楽しめる場所です。グランプリ博物館の情報はこちら
その2 お祭り騒ぎを楽しむ
折角グランプリ期間中にマカオへ行くのだからお祭りを楽しんで下さい。
この時期は各所でGP関連のキャンペーンやイベントが盛りだくさん。
例えばサーキットの外でパドックガール(レースクイーン)を見たいならGPに協賛しているホテルやカジノへ行ってみると出会えることがあります。
また、同時期に毎年開催されるマカオフードフェスティバルも見逃せません。
マカオタワー下の広場には、数え切れないほどのお店がならび、世界各国の味が楽しめます。
有名ホテルの屋台は特にオススメで、普段1人では入りづらい高級店の味が小皿で楽しめ、お値段も屋台価格!入り口で食券を購入するので言葉の心配もないし、オーダーも欲しい物を指させばOKなので誰でも楽しめますよ。
どこでレースを見るのか
スタンドの種類と価格(2014年11月16日 最終日)
グランドスタンド 550mop
メインスタンドなので最もサーキットらしい場所。表彰式やチェッカーフラッグ、ピットの様子、イベントなどもよく見える。コースは直線なので最もスピードが出ているマシンが見られる。ここではスリップストリームを使った追い抜きが多い。大型モニターでレースの全体像が見える。屋根付き
スタンドはフェリーターミナルに隣接していて、周辺は飲食店などの選択肢が多くないがスタンド裏にはいくつか飲食店の屋台が出る。
リスボアスタンド 900mop
リスボアホテル脇の狭い直角カーブはマカオグランプリの名物コーナーで、ここで順位が入れ替わることが多いアタックポイント。その分クラッシュも多いため迫力満点。
メインスタンド前よりも道幅が狭くコーナー入り口では必然的に混戦になるためドライバーのテクニックと駆け引きが面白い。レースファンには最も人気が高い。大型モニターでレースの全体像が見える。屋根付き。
食事やカジノなどレース以外の周辺環境はここが一番良く便利。
リザボアスタンド 350mop
メインスタンドの隣で第一コーナー前。価格が安いのと、コーナーの様子が見られることで人気、望遠レンズを構えたカメラ好きが沢山いて殆ど撮影専門スタンドのようになっている。
マカオナビのオススメは
この中で私がお薦めするのはグランドスタンド(メインスタンド)です。
レースファンには当然リスボアスタンドなのでしょうが、私のようにマカオグランプリ以外は興味ないにわかファンにはメインスタンドが最適。
理由は、先に書いたようにレース以外の見せ場やイベントが多い事とグランドスタンドのチケットがあるとレザボアスタンドへの出入りが自由なので行動範囲が広いこと。
『ちょっとレースの雰囲気だけ味わえればいいんだよ』って人はレザボアのAスタンドがオススメ。
ここはメインスタンド隣で共有部分も多いのでサーキットの雰囲気は充分味わえます。
無料でレースが見られるポイント
毎年『タダでレースが見える場所はありませんか?』という質問が来ます。(チケットを購入して観戦する方が望ましいことを前提に書きます)
コースは2mくらいの目隠しで覆われていますので、ちょっと上がれる段差があればその上に立ってマシンが走っているコースを覗くことは可能かもしれません。フラフラ歩いてみれば見えるポイントはいくつも見つかると思いますが、全体像がバッチリ見える場所はありませんし、マナー違反ですのであくまでチラ見にとどめましょう。
無料で見たくてウロウロするくらいなら予選を観戦なさってはいかがでしょうか?
4日間のレースの2日目までは練習と予選走行のため50mopでスタンドに入る事ができます。
予選でも本番さながらの緊張感とスピード感を味わえますので侮れませんよ。
また、コースの両脇に建つホテルを利用するのも良いと思います。
遠くから観戦している感じになってしまうのは否めませんが、普段とは違う滞在になる事でしょう。
フォーチュナ、ランドマーク、ワルド、グランドラパ、ゴールデンドラゴンなどがオススメです。『レースの見える部屋』とリクエストすることをお忘れ無く。
レースが見えるコース沿いのホテルやレストランでは特別メニューや屋上を開放した観戦席なんてのもあるようです。定番はグランドラパの屋上ビュッフェ。
チケット購入方法
人気のリスボアスタンド以外は現地で前日や当日購入も可能な事が多いのですが、日本でチケットを購入する場合、旅行会社へ依頼するか、マカオのチケット販売サイトからネット購入することが可能です。
旅行会社はH.I.Sさんをはじめ現地法人のある会社やマカオグランプリ観戦ツアーを取り扱っている会社さんでしたら手配可能ですから問いあわせてみて下さい。
WEB販売は公式サイトからリンクしている会社が確実です。2ヶ月前くらいから販売が始まりますが日本に送ってもらう場合は時間がかかりますので遅くとも渡航の2週間前までに購入を心がけましょう。
あると便利な持ち物
- 耳栓:爆音が凄いので必須(会場で無料配布している時もあります)
- 帽子:マカオは11月も暑いので、屋根付きスタンドも時間によって日が差し込みます。
- 望遠鏡:ピットやクラッシュの様子など持っていると便利
- カメラ:素人でも意外にいい写真が撮れます。
- レースのスケジュール:渡航前に公式ページから入手