第1回 H.I.Sマカオ支店長 山崎祐介さん

H.I.Sマカオ 元支店長 山崎さん

マカオが未だ香港のおまけ的旅行先だった2005年8月 いち早くマカオに支店を出しその動向を見てきたH.I.S。

激変する街の様子や環境の変化をいくつも見ている山崎祐介さんに、そんなマカオとの係わりと、こだわりをお聞きしました。

(マカオナビ=マ 山崎さん=Y)

マ: こんにちは、今日はよろしくお願いいたします。第1回マカオスペシャリスト対談をお引き受けくださりありがとうございました。

山崎さん、ブログでも顔出ししてませんが、よろしいのでしょうか?

Y: ええ、でも小さめにお願いします。本邦初公開です(笑)

マ: さて、マカオに来てどれくらいになりますか?

Y: 2007年の人事異動からです。

 

—マカオの印象はどうでした?

Y: 凄く面白いです。 こんなに面白い国は他にない、と思っています。

世田谷の半分の土地に53万人が暮らし、観光で持っている国で、そこにはポルトガルの文化や中国、香港が有って、欧米の資本が入ってきて、西洋と東洋の文化がミックスされていて、世界遺産や独特の食文化や世界一のカジノがある。

この2年でものすごく変わりましたが、次の1年後どうなっているのかまったく読めない。リゾートやホテルもこれからまだまだ開発やリノベーションが進み急激な変化の途中です。

マカオは中国の要素や世界経済の動向も反映しますので、本当に先が読めません。

マ: 確かにそうですね。Wynnができてから先日のCity of Dreamsのオープンまでの間にマカオは随分変わりました。

そういった意味ではリピーターが変化を楽しめる場所でもありますね。

Y: ええ、2年前は直行便もありませんでしたし、渡航環境が整って日本人渡航者は毎月増え続けています。

それだけの面白さが、今のマカオにはあると思っています。 最高に面白い国ですよ。

 

マカオお好きですか?

—マカオのここが嫌いとか、ありますか?

Y: もちろんマカオは大好きです! でも高温多湿の気候は苦手ですね。(笑)

マ: 私もです。今日カメラを構えたらカメラのレンズが曇っちゃってぜんぜん使い物になりませんでした。5月6月の湿気はきついですよね。

Y: それと、これは仕事上の感覚的なものなんですが、マカオ人が言う 『だってマカオだから、しょうがない』 という言い訳が我慢なりませんね。

マ: 目に浮かびます。(笑)

Y: 例えばホテルもトラベルエージェントも、お客様に対してより良くしようとする前に『マカオだから・・』と言って努力しようとしない人が多いんです。

私は、日本人のお客様に快適な旅をしていただくお手伝いをしているわけですから、この言葉を聴いたら許しません!一人撲滅運動活動中です。(笑)

 

—でも、山崎さん、マカオ人そのものは嫌いじゃないでしょう?

Y: ええ、好きです。 マカオの人って本当は今の状態が合っていなくて、もともとのんびりした性質なんだと思います、チョッと東南アジアチックなんです。

『今日忙しければ、明日やればいいじゃん』的な(笑) だからプライベートなら、とても付き合いやすいんです。

マ: 日本人はキチンとしてますからね。プライベートではOKでも山崎さんの立場だと仕事もそれじゃ困る訳ですね。私もマカオ人好きです。

 

—マカオが日本人観光客を迎え入れるために足りないと思う点は?

Y: ハード(世界遺産、ホテル、カジノ等)は素晴らしいのですが、ソフト(サービスの中身)を向上させる必要がありますね。

売り上げの殆どが中華系のお客様からですから、その人たちが満足するサービスならそれでいいと思っちゃってるみたいなんです。

例えば、私語や、清掃や対応の端々で、中国だと思えば良すぎるくらいのサービスなんですが、それでは日本や欧米のお客さんは納得しない。

マ: マッサージ中にTV見てたり、おしゃべりしたりね。(笑)

Y: そう。中華圏では普通なんですけどね。

これまでラスベガスに行かれていた方がラスベガスの売り上げを抜いたらしいから、チョッと行ってみようか?とか、ポルトガルを感じる世界遺産の街並み!世界的ホテルリゾートとか特集された、雑誌やTVを見た人がヨーロッパのサービスを期待してマカオに来たら、ちょっとガッカリするかもしれません。

マ: だから、『マカオだから』とは言わせない運動が必要なんですね(笑)

 

—マカオでもっとも苦労したのはどんなことですか?

Y: もっとも苦労したのは、毎回のことなんですが台風の時のフォローです。

マカオは台風の時まったく身動きができなくなってしまうので、台風が来たらニュースと睨めっこです。

台風の規模やスピード、時間、お客様のフライトによって毎回対応が異なるため本当に大変なんです。

マ: 私も2008年の4月に台風で足止めされたことがありますが、飛行場の中で延々と待たされた挙句フライト予定時間を数時間過ぎてからフライトキャンセルとなり、急遽用意できたホテルに入った時はもう夜でした。翌朝代替機で帰国しましたが、もう勘弁して欲しいですね。

Y: 代替便が翌日の時はホテルを確保しますが、そんな時はお客様に費用を負担してもらわなければなりませんし、そもそも代替便が出ない時もありました。お客様にツアー料金以外の費用負担をいただくのは本当に心苦しいんです。

クレームなども出ますが、お客様にも次の日はお仕事予定がある方が多いでしょうし混乱していますから、無理もありません。少しでもご納得頂ける様に、そのフライトがダメだからそれではこれでとスムーズに事を運ぶ事が非常に大変です。

マ: 代替便が無い事もあるんですか!?そりゃぁ大変だ・・・私はまだマシだったんですね。

大変でしょうが、あの状況下では旅行会社さんの対応だけが頼りですから、これからも頑張って下さいね。

 

—山崎さんのお気に入りのスポットを教えてもらえますか?

Y: 意外かも知れませんが、マカオの夜景が好きです。

マ: ほう、どっち側ですか?

Y: 私の好きな夜景スポットは、友誼大橋(フレンドシップ橋)です。友誼大橋はフェリーターミナル脇から空港の方に向かって架かるもっとも長い東側の橋で、空港から・・

マ: 戻る時!

Y: そう!戻ってくる時にこの橋の上から見るマカオの夜景が最高です!

マ: ああ!分かります! 夜景、綺麗ですよねー。

夜でなくてもマカオの橋ってなんかいいですよね。

私もマカオに着いた時、真ん中のマカオ・タイパ橋を渡ってマカオへ近づくとグランドリスボアがどんどん大きくなってくる。この時『マカオ、キタ━(゚∀゚)━!!!!!』って感じになります。(笑)

バスの車窓からマカオ半島の夜景を眺める

 

—飲食店のお奨めは?

Y: マカオは色んな要素がありますからね。うーん。

まずポルトガル・マカオ料理なら私が友人や特別なお客様をご案内するのはリトラルか佛笑樓。

マ: リトラルが好きな人多いですねー。

Y: ええ、もしくは、佛笑楼Ⅱ

マ: 佛笑樓Ⅱ?2号店の方ですか? 又なんで?

Y: 新しいので店内が綺麗なんですよ。マカオってローカルのお店や観光客が来ても伝統的なお店は汚いお店も多いので、そうゆうアジアチックな雰囲気とポルトガル料理って本当は合わないと思うんですよね。

もちろん美味しいし。

マ: リトラルのお奨めメニューは、何ですか?

Y: アフリカンチキンが美味しいんですよ。あそこがNo.1です。

それから、中華料理は美味しいところいっぱいあります。ホテルの中華料理店はどこもレベルが高いですよ。飲茶とかも気軽に絶品な味に出会えます。

マ: 確かにそこそこのホテルに入っている中華料理店ってどこも美味しいですよね。有名なシェフを引っ張ってきているホテルも多いですし。

私も飲茶はマカオに来たら絶対食べます。山崎さんのイチオシはどこですか?

Y: 飲茶のお奨めは金悦軒というお店です。 Rioホテルの目の前にあってH.I.Sのオフィスからも近いのですが、マカオで1番だと思います。

香港もレベルは高いと思いますが、マカオもかなりハイレベルだと思います。これを召し上がらないのは勿体ないですね。

 

—今後の抱負ややってみたい事はありますか?

Y: もっと沢山の人にマカオに来て欲しいですね。

H.I.Sの店頭にお客様がいらして、今度の旅行どこにしよう?と悩まれている時、残念ながらマカオは香港やタイや韓国なんかの他の地域に押されて名前が中々出てきません。

直ぐに名前が出てくる主な旅行先をメインポーションと呼ぶんですが、こんなに面白くて魅力のある、しかも近い場所がメインポーションにならないなんて、勿体ないと思うんです。

でもメインポーションになるには先ほどお話したように、まだまだ足りないところもありますから、 そういった不足を補うような仕事を現地でしてゆきたいですね。

マ: 具体的には?

Y: ブログなどもそうですし、いい料金でホテルを抑えて、安いツアーを提供したりも重要な仕事ですし、実際にいらしてくださったお客様が満足してお帰りになるように、適切なアドバイスや手配をして差し上げたり・・まだまだ出来る事は一杯あると思いますので、そうやってリピーターを増やして、マカオに来る人のパイをどんどん増やしてゆければ嬉しいですね。

マ: 素晴らしい! 是非頑張ってください。マカオナビも微力ながら協力いたします。

 

—最後にここまで読んでくださった皆さんにメッセージをお願いします。

Y: H.I.Sをご利用頂いてマカオにお越し頂けるのが一番ですが(笑)、まずは今のマカオを実際に見て、色々と体感して頂きたいです。とても狭い国ですが非常に奥深い場所です。一度お越し頂けたら私の言っている事がご理解頂けると思います。

もうその瞬間からマカオリピーターになっているかもしれません(笑)。

マカオ旅行の計画段階や旅の途中でお手伝いできる事があれば私にとってこれ以上のことはございません。皆様のご来澳、心よりお待ちしております。

*山崎さんは2009年11月香港支店勤務となりました。

 

H.I.Sマカオ支店ブログ http://ameblo.jp/his-macau/

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